石川県を踏んでみた

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「人生とは旅であり、旅とは人生である」
これは中田英寿が2006年W杯後、引退を表明した際に自身のHP上で発した言葉だ。この言葉は本当に本質を捉えているように思う。

旅に出ると、いつも必ず自分に付きまとうものがある。それは「不安」だ。僕は目的地以外何も決めないで出発することが多い。だから、その日その日に何が起こるのかまったく想像することができない。あえて、その状況に自分を置くことで、自分というものが試される。何もしなければ、何も起こらない。何かをしようと思えば、何でもできる。もちろん日常でもそれは同じことだけど、旅ではそのことを意識せざるおえない。

「不安」を「安心」に変えるために「安定」を求める。「安定」を求めると変化の少ない「日常」に没する。また「日常」の中で「不安」を見出し、自分を押し殺す。そのような悪循環に陥るのは怖い。人間誰もが安心を求めているのかもしれない。確かに安心というものは大切なもので、安心から幸せは生まれるのかもしれない。しかし、過剰な「安心」は危険ではないのか。「安心」は思考停止状態を招き、多くのものを見落とす可能性が高い。人は「不安」を抱えることで「考える」ということをするのだと思う。それも一生懸命に。多くのことに目をむけ、多くのことを考えるために、僕はあえて自分を「不安」の中に置くのかも知れない。
本来、生きている限り「安心」なんてものはないのかもしれない。「安定」していることが「安心」だという勘違いを引き起こし、「考える」ことを止める。日常に没するということは、こういうことを言うのでは。

旅に出ると、常に自分が自分に問いかける。
「どうする?圭太、どうする?」
その言葉は僕を苦しめ、否が応でも僕は考えざるおえない。だけど、そのことが僕を行動に移させ、僕に色々な世界を見せてくれる。人生において、絶対に忘れてはいけない部分を、旅というものは訴えかけてくる。

「人生とは旅であり、旅とは人生である」
中田英寿にとって、サッカーとは偉大なものだけど全てではない。サッカーを通して見てきた世界を、今度は違う視点から見たくなったのだろう。彼に「戻って来い」という人が多いように思うが、そんなことを言うのは彼に対する侮辱である。彼が一番大切にしていたものは、サッカーではなく自分の人生なのだ。そして、その「人生を大切にする」ことは誰もが向き合わなくてはならない部分だ。


「生きろ!広い世界を見ろ!」
と、中田英寿は教えてくれた。

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中田英寿公式サイト 
http://nakata.net/jp/
by keita-net6086 | 2008-03-15 22:07