2012年12月22日(12月前半)

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寒さが落ち着きをみせているこの頃、
まるで本格的な冬への準備期間を用意してくれているかのようです。
本当に厳しい寒さを迎える前のこの時期、
僕は今の目の前のことよりも、先を見据えることに重きをおいている気がします。
それはおそらく、卒業制作の100号が全過程の半分を迎えようとしているからでしょう。
しかし、精神的にはとても安定しているので、
今は着々とやるべきことをやるだけです。
更新が1週間遅れてしまいましたが、12月前半の更新です。



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卒業制作



ここからどこまでいけるのかが勝負なのです。
僕は作品を完成させるということに、
一種の恐怖に近い感覚を覚えます。
可能性が無限にあるものに、終止符を打つからです。
自分がどこで終止符を打つのか。
それが時間的制約のための終止符なのか、
納得した上での、
絵との合意の上での終止符なのか、
こわいのです。
絵は、絵になろうとするのです。
僕はその要求に従うのみで、いよいよ絵の要求が強くなってきました。
僕はその奴隷と化しています。
「その色じゃない。」
「その角度じゃない。」
僕の意志はそこにありません。
いよいよここからです。
僕の意志や外部の制約の上で、その要求を拒むことだけは避けたい。
ちゃんと絵に、

「ありがとう」

と言ってもらえるように。



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コミュニケーション



「コミュニケーション」というと、一般的に人付き合いに特化して認識される。
僕は最近、この言葉を人とのコミュニケーションのみを強調する言葉として使うことに疑問を感じている。
言葉の意味を探ろうというのではない。
コミュニケーションの正しい方法を考察しようというのでもない。
ただ、「全てがコミュニケーション」なのかなと、
最近考えるようになっただけ。
どんな仕事も、どんな行動も、どんな感情も、
全てがコミュニケーション。
例えば、仕事での技術、知識、やるべきこと。
それらは「仕事だから」とか「お金をもらっているから」とかではなく、
自分が「どうありたいか」という価値基準をもとに行われる、
最善のコミュニケーションの仕方なんだ。
全てのものに、柔軟に耳を傾けて、
全てのものと、丁寧に接し、
全てのものから、柔軟性を得る。
これがコミュニケーション。

しかし、「あらゆるものを許し、受け入れなければならない。」というわけでもない。
姿勢が大事で、
勉強することが大事で、
その姿勢を持って、
本当に大事な真ん中を掴もうとすることが大切。
大切なことは、そんなに難しいことではなくて、
意外とシンプルなこと。
けれど、僕たちは小さい頃から誰かの価値観で生かされているので、
なかなかシンプルにはなれるものではない。
シンプルになるには、訓練が必要だ。
学校を卒業したら、
シンプルに戻るための訓練をしなければならない。
その方法として、全てのものとのコミュニケーションがある。

僕は、この構図を変えたい。
小さい頃から、シンプルを掴む練習を促したい。
今の学校は、社会の価値観を植え付ける場にしてはいけない。
文部科学省の言う「生きる力」は、シンプルさを求めているから。
まずは教師がシンプルさを目指し、
できるだけ近づき、
子どもたちに、コミュニケーションへと導く。

僕は教師になったら、
それを訴えようと思う。



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大陸的価値観と島的価値観



今の僕にとって最も怖いことは、前述した卒業制作の絵だ。
それ以外に怖いことは、あまりない。
お金がないことも、仕事も、何も怖くない。
僕は自尊心を保つために、その場に注げる力は注ぎ、できる限り丁寧にやるけれど、
その姿勢を否定されたり、僕が協力・応援・手助けできないと思ったら、
潔くその場を離れるだろう。
そして、そんなの全然怖くない。
何度も言うが、僕が怖いのは、今はあのでっかい100号キャンパスだけだ。
昔本で読んだことを思い出した。
僕のこういう価値観を、「大陸的」というらしい。
そう表現されることに、
妙に納得してしまう。
島国では、「変わってるね」と言われ続ける。
変人の集まりである、美大においても。笑





12月前半はこの辺で。
次回は一週間後、または年明け新年一発目に更新しますが、
この一年を総括なんてできないでしょうから、
まあいつも通り、その時思ったこと、感じたことを書き綴ります。
一応、2012年は振り返ってみるつもりです。
それでは次号。
ではでは
by keita-net6086 | 2012-12-22 12:39